高血圧症治療剤EDARBIとEDARBYCLORの開発・販売で
武田薬品工業株式会社と米ジョージ州アトランタに本社を置くArbor Pharmaceuticals, LLC.(以下「Arbor社」)の100%子会社であるArbor Pharmaceuticals Ireland社は、9月13日、高血圧症治療剤の「EDARBI」(一般名:アジルサルタン メドキソミル)および「EDARBYCLOR」(アジルサルタン メドキソミルとクロルタリドンの合剤)について、米国における開発・販売に関するライセンス契約を締結したと発表した。
この契約に基づき、Arbor社は米国内における両剤のプロモーション・販売に関する独占的権利をもつものとなり、一方の武田薬品工業はArbor社から、契約一時金、将来のマイルストーン、両剤の売り上げに応じた一連のロイヤルティを受け取ることとなるという。
(画像はwikiメディアより引用 参考イメージ)
循環器領域に特化した企業として、米国でEDARBI製品群を積極提供
Arbor Pharmaceuticals Ireland社は、循環器領域に特化した製薬企業であり、また小児科・病院市場にも特化しているメーカー。特定の疾患におけるライセンスや開発、販売を積極的に実施し、専門領域に強い製薬企業としての地位確立を図っている。
今回のライセンス契約の対象となっているEDARBIは、1日1回投与の新規アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)。血圧を上昇させるホルモンのアンジオテンシンIIの働きを阻害することで、血圧を低下させる。単剤投与または他の降圧剤との併用投与で用いられる。米国における販売許可は、武田薬品工業の100%子会社である、米イリノイ州の武田グローバル研究開発センター株式会社が、2011年2月25日にFDAより取得している。
EDARBYCLORは、このアンジオテンシンII受容体拮抗薬であるアジルサルタン メドキソミルと、利尿剤のクロルタリドンの合剤。成人の高血圧症の治療剤で、1日1回経口投与する。推奨開始用量は40/12.5mgで、最大用量は40/25mgとされている。米国で初めてのタイプの合剤として、武田グローバル研究開発センターが、2011年12月20日にFDAの販売許可を取得したものだ。
Arbor社は、今後米国において、このEDARBI製品群を重要な製品とし、必要とするすべての患者に提供していくとコメントしている。(紫音 裕)
▼外部リンク
武田薬品工業 ニュースリリース
http://www.takeda.co.jp/news/2013/
Arbor Pharmaceuticals, LLC. News
http://www.arborpharma.com/09122013.html