3社の強みを生かした自家培養軟骨の開発
株式会社メディネット、パーパス株式会社、株式会社ムトウが、自家培養軟骨「NeoCart」の事業化を目的とする共同事業契約を締結したと発表した。今後、共同事業会社を設立し、「NeoCart」の承認取得、製造、販売を行っていくとしている。
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軟骨疾患の患者数は年間の潜在患者数が1.3~1.6万人と推定される(平成24年度中小企業支援調査)。関節軟骨は血管がなく修復能力が乏しいため、損傷を受けると完治が難しい組織だ。症状が悪化した場合には関節の機能回復が困難で、日常生活への負担も大きい。人工関節置換術以外の有効な治療法がないため、新たな治療技術が望まれている。
米にて第3相臨床試験を実施中
パーパスは、米マサチューセッツ州にヒストジェニックス社を設立し、同社がブリガム・アンド・ウィメンズ病院の水野秀一博士と、軟骨再生に関わる新培養技術と培養装置を共同開発した。この技術は、患者自身から採取した軟骨細胞を軟骨様形状に培養、損傷部に低侵襲で移植するというもの。FDAの承認取得後、外傷性膝関節軟骨損傷を対象にした「NeoCart」の第3相臨床試験を2010年から進めている。第2相までの結果から、対照手術法と比べてもその有効性が期待されるという。
今後、国内での再生医療推進法の成立や、再生・細胞医療に関わる新制度への移行を前提に、再生医療ビジネスを展開していく予定。具体的には、パーパスが培養装置や必要資材を提供し、メディネットが細胞加工施設の運営管理や細胞加工を実施、ムトウが医療機器の販売網を生かして販売を行うとしている。(馬野鈴草)
▼外部リンク
メディネット プレスリリース
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