同社のシステムで撮影されたデータが対象
東芝メディカルシステムズ株式会社は9月5日、医療用裸眼3Dディスプレイを開発し、同日より発売を開始したことを発表した。同社のエリアディテクターCTシステム「Aquilion ONE（TM）／ViSION Edition（アクイリオン ワン ビジョンエディション）」 で撮影された医療用データを、裸眼で立体視することができるという。
（この画像はイメージです）
Aquilion ONEは320列のエリアディテクターを搭載し、1回転で160mmの範囲を撮影することができる。主要臓器を1回転で撮影することができ、連続撮影することで動態情報の取得も可能。時相のずれがない高精度な3D画像は、血管や臓器、疾患部の位置関係把握を目的に、脳外科手術や内視鏡手術の計画に利用されているが、これまでのディスプレイでは、複雑な立体構造を３次元のまま表示することはできなかったという。
患者説明や医学教育にも有用
ニュースリリースでは今回発売に至った医療用裸眼3Dディスプレイの開発の経緯を
当社は、2011年より独立行政法人 国立がん研究センターと共同で、（株）東芝で開発されたグラスレス3Dテレビの技術を医療応用するための研究を進めてきました。その結果、東芝グループ内の技術を活用し、ユーザーの視点に立った新しい顧客価値の創造を目指すニュー・コンセプト・イノベーションの一つとして、医療用裸眼3Dディスプレイを製品化するに至りました。 （東芝メディカルシステムズ株式会社 ニュースリリースより引用）
と説明。
このディスプレイは立体視メガネを用いることなく、複数人が同時に3D画像を見られるため、術前シミュレーションや術中参照においての使用のほか、患者説明や医学教育にも役立つとの期待を寄せている。（小林 周）
▼外部リンク
東芝メディカルシステムズ株式会社 ニュースリリース
http://www.toshiba-medical.co.jp/tmd/company/news/
