禁煙プラス母乳で、乳がんを遠ざけよう
妊娠、出産に伴う女性への健康に関する呼びかけでは、これまでは、赤ちゃんの正常な発達を目的とするものが多かったのですが、今回は妊娠中から出産後の行動が、女性のその後の健康に影響を及ぼすということが報告されました。
(画像はイメージです。 phanlop88 / Freedigitalphotos.net)
喫煙が健康に良くない影響を及ぼすことは多くの人が認識しています。今回は、専門誌「Journal of Clinical Nursing」に掲載された、女性の出産経験と乳がんに関する調査結果をご紹介します。
調査は、スペインの、19歳から91歳の、乳がんと診断され、治療を受けた女性504名の記録を分析して行われました。その結果、喫煙者の方が、非喫煙者よりも、初めて乳がんの診断を受けた時の年齢が若いことが判明しました。
そして、この調査ではもう一件、乳がんの予防に関連すると思われる要素が明らかになったのです。それは、母乳育児。調査報告によると、母乳育児を行っている人のほうが、初めて乳がんの診断を受けた年齢が高くなっていました。
ママの健康にもメリットが
禁煙プラス母乳育児で、がんの発症する年齢を遅くする、つまり「健康」を長期間維持できる可能性があるのです。
お母さんの禁煙も母乳育児も、もちろん、赤ちゃんの正常な発達に大きく貢献します。けれども、この二つはお母さんの長期的な健康にもプラスの影響を及ぼすのですね。(唐土 ミツル)
▼外部リンク
Breastfeeding and the prevention of breast cancer
http://onlinelibrary.wiley.com/