医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 行政・経営 > エイズ発症および患者数、四半期で過去最多に

エイズ発症および患者数、四半期で過去最多に

読了時間:約 1分19秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2013年09月07日 PM04:49

厚生労働省エイズ動向委員会が発表

2013年4~6月の3カ月間に新たに確認されたエイズ発症者が、四半期として過去最多の146人となったことが分かった。「API-Net エイズ予防情報ネット」を通じ、厚生労働省のエイズ動向委員会による報告書が公開されている。

新たにHIV感染が報告された患者数は、294人で過去2番目に多く、エイズ発症患者とHIV感染者を合わせた新規報告数は440件に上り、この数も過去最多となっている。

(画像はwikiメディアより引用 参考イメージ)

早期発見・治療のため、検査・相談の積極的な利用を呼びかける

新たに確認されたエイズ発症患者は、同性間性的接触によるものが87件、異性間性的接触によるものが32件、母子感染によるものはなく、静注薬物によるものが1件だった。年齢別では50歳以上の報告数が58件と、前回報告の30件や、前年同期における30件に比べ、著しい増加がみられたという。

この50歳以上の58件という数字は、新規発症者全体においても、約4割を占めるものであることから、中高年で発症が増えていることがうかがわれる。

新たにHIV感染が確認された未発症者は、同性間性的接触によるものが216件、異性間性的接触によるものが48件、母子感染によるものはなく、静注薬物によるものが1件だった。こちらは年齢別でみると、20~30代が多い。

検査および相談件数の概況では、保健所におけるHIV抗体検査件数が速報値で24,165件、自治体実施の検査件数が同じく速報値で7,142件、保健所等における相談件数が32,682件となっている。全体として数値は横ばいから減少傾向にある。

エイズ動向委員会では、早期に検査を受け、早期発見を進めていくことで、患者個人においては、発症の防止・早期治療が可能となり、また社会においては感染の拡大防止を図ることができるとし、HIV抗体検査や相談の機会を、より積極的に利用してほしいと呼びかけている。(紫音 裕)

▼外部リンク

API-Net エイズ予防情報ネット 平成25年第2四半期報告 エイズ動向委員会
http://api-net.jfap.or.jp/status/

このエントリーをはてなブックマークに追加
TimeLine: ,
 

同じカテゴリーの記事 行政・経営

  • 【厚労省】電子処方箋、発行再開を延期-医療機関の点検完了せず
  • 【中医協総会】「特管3ロ」を5点引き上げ-選定療養の説明負担考慮
  • 【政府答弁書】4年制回帰「考えてない」-薬学6年制への疑義に回答
  • 【立憲、国民両党】中間年改定廃止法案提出-診療報酬改定を法で規定
  • 【厚労省】電子処方箋設定を一斉点検-紐付けの誤り7件報告で