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MR認定センター、MR総数、5年ぶりに減少―薬剤師資格者は二桁増に

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2013年08月26日 AM09:42

2012年度のMR総数が前年度比29人減の6万3846人と、07年以降の増加傾向に歯止めがかかったことが、MR認定センターの「13年版MR白書」で明らかになった。内資系を中心に大型新薬の開発が低調だったことなどが背景にあり、今年の状況によっては、本格的なMR数の減少に突入する可能性がある。一方、薬剤師資格を持つMRは、薬学6年制の卒業生が登場したことにより、約16%増の6459人と拡大。00年以降、漸減傾向だったMR全体での比率でも、前年比1・5ポイント増の12・7%と上昇に転じた。

調査は、同センターに登録している製薬企業194社とMR業務委託・派遣企業(CSO)15社、卸1社の計210社を対象に、13年3月末時点のMR実態などをまとめた。

MR総数は、過去最高となった11年度に比べ、0・05%減とわずかながら減少に転じた。ここ数年、1000人前後増加していた男性MRが、0・3%減の5万5135人となった一方、女性MRは1・4%増の8711人と00年の調査開始以来、増加の一途にある。女性MRに対する評価の高さや、女性のワーク・ライフ・バランスを重視した支援制度の拡充などが背景にあるとしている。

専攻分野別で見ると、薬剤師MRの急増が目立つ。文科系MRが2・9%増の2万8447人、理科系MRが3・5%減の1万4539人、薬剤師MRが15・8%増の6459人と二桁の伸びとなった。MR全体での構成比では、文科系MRが前年から0・6ポイント増の55・9%と高い比率を維持し、薬剤師MRも1・5ポイント増の12・7%と回復した。理科系MRは28・6%と1・6ポイント低下した。

MR総数で内資・外資企業の構成比を見ると、内資系MRが57・3%、外資系MRが37・1%となった。内資系MRが約700人減少した一方で、外資系MRは約600人増加。新薬開発の好調さを背景に、積極的な雇用を続けている。05年以降拡大していたCSOは、MR全体の5・0%と前年に比べ低下した。

管理職数は、3・3%減の8410人。女性管理職を持つ企業は、内資13社、外資15社であったが、71人中45人が外資企業に在籍していた。

一方、業界内で議論されている「上級MR認定制度」について意見を尋ねたところ、「賛成」が34・8%、「反対」が39・5%、「どちらでもない」が25・7%と拮抗する結果となった。「賛成」と答えた73社のうち、積極的な態度を示したのは6社にとどまり、23社は「消極的な賛成」と回答した。

図:MR総数と薬剤師MRの推移

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