調査は、同センターに登録している製薬企業194社とMR業務委託・派遣企業(CSO)15社、卸1社の計210社を対象に、13年3月末時点のMR実態などをまとめた。
MR総数は、過去最高となった11年度に比べ、0・05%減とわずかながら減少に転じた。ここ数年、1000人前後増加していた男性MRが、0・3%減の5万5135人となった一方、女性MRは1・4%増の8711人と00年の調査開始以来、増加の一途にある。女性MRに対する評価の高さや、女性のワーク・ライフ・バランスを重視した支援制度の拡充などが背景にあるとしている。
専攻分野別で見ると、薬剤師MRの急増が目立つ。文科系MRが2・9%増の2万8447人、理科系MRが3・5%減の1万4539人、薬剤師MRが15・8%増の6459人と二桁の伸びとなった。MR全体での構成比では、文科系MRが前年から0・6ポイント増の55・9%と高い比率を維持し、薬剤師MRも1・5ポイント増の12・7%と回復した。理科系MRは28・6%と1・6ポイント低下した。
MR総数で内資・外資企業の構成比を見ると、内資系MRが57・3%、外資系MRが37・1%となった。内資系MRが約700人減少した一方で、外資系MRは約600人増加。新薬開発の好調さを背景に、積極的な雇用を続けている。05年以降拡大していたCSOは、MR全体の5・0%と前年に比べ低下した。
管理職数は、3・3%減の8410人。女性管理職を持つ企業は、内資13社、外資15社であったが、71人中45人が外資企業に在籍していた。
一方、業界内で議論されている「上級MR認定制度」について意見を尋ねたところ、「賛成」が34・8%、「反対」が39・5%、「どちらでもない」が25・7%と拮抗する結果となった。「賛成」と答えた73社のうち、積極的な態度を示したのは6社にとどまり、23社は「消極的な賛成」と回答した。
図:MR総数と薬剤師MRの推移