RINES欠損マウスを研究
独立行政法人理化学研究所は8月7日、社会性や情動に関する行動を制御する因子をマウスで発見したと発表した。
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研究ではタンパク質の分解を制御する因子であるRINESを欠損させたマウスを作製し、いくつかの行動実験が行われた。その結果、不安やストレスに対する反応性や攻撃性といった社会性に関連した行動に異常が見られた。
またRINES欠損マウスではモノアミンオキシダーゼ(MAO-A)量、その活性が増加しており、MAO-A分解にRINESが関与していることが示された。ヒトおよびマウスの培養細胞を用いて調べたところ、RINESはMAO-Aと結合し、ユビキチン化や分解を促進することが判明した。
不安障害や気分障害の創薬に期待
不安障害や気分障害の発症メカニズムを解明する手掛かりになることが期待されるこの研究は、アメリカの科学雑誌「The Journal of Neuroscience」オンライン版に掲載されている。
発表記事では
ヒトにおけるRINESの変異が不安または攻撃性などの社会性行動の多寡と関連があるかどうかを検討することも重要です。今後、これらの点が解明されると、RINESを標的とした抗不安薬などの創薬の可能性を考える上で重要な知見になると期待できます。(独立行政法人理化学研究所発表記事より引用)
と述べられている。(小林 周)
▼外部リンク
独立行政法人理化学研究所 発表記事
http://www.riken.jp/pr/press/2013/20130807_2/