アメリカでは、回避できる死亡原因の第1位が、タバコによる健康への影響は、そして、第3位が多量飲酒とされています。
(画像はイメージです。 digitalart / Freedigitalphotos.net)
アメリカでは、禁煙を推進するために、たばこ税を引き上げるという政策をとっています。この政策は功を奏し、タバコの販売を減らすことができました。禁煙推進には様々な取り組みが行われてきましたが、価格を引き上げることは、タバコの消費に直結したため、有効な政策として高く評価されています。
ところで、タバコを吸う人の中には、お酒もよく飲むという人が多いようです。また、「普段はタバコを吸わないけれど、お酒を飲んでいるときは吸う」という人もいます。このため、タバコとお酒の消費には、何らかの関連があるのではないかと目をつけて調査が行われました。
その結果、予測を裏付けるように、タバコ税が上がったことで、お酒の量も減ったという人たちがいることが分かったのです。
調査は、National Institute on Alcohol Abuse and Alcoholismによって、お酒を飲む21473人を対象に行われました。タバコ税が引き上げられた、2001年から2002年(WAVE1)と、2004年から2005年(WAVE2)の、飲酒の量を回答してもらったところ、タバコ税が上がるにつれて、お酒の消費が少なくなっていたのです。
影響力としては、さほど強いものではありませんが、開始当初は予測していなかった副産物として、専門誌 Alcoholismに発表されました。実は一石二鳥のアイデアだったのですね。(唐土 ミツル)
▼外部リンク
Increased Cigarette Tax is Associated with Reductions in Alcohol Consumption in a Longitudinal U.S. Sample
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/