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厚生労働省、「スイッチ、劇薬の28品目」個別に科学的検証―9月メドに結論

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2013年08月12日 AM09:45

厚生労働省は8日、「スイッチ直後品目等の検討・検証に関する専門家会合」(座長:五十嵐隆国立成育医療研究センター総長・理事長)の初会合を開いた。副作用などの問題からインターネット販売の判断を先送りしていた「スイッチ直後品目」23品目と「劇薬指定品目」5品目の計28品目について、個別品目ごとに販売に当たっての特性や留意点などを科学的に検証し、9月をメドに結論をまとめる。

会議の冒頭、あいさつした厚生労働省の今別府敏雄医薬食品局長は、専門家会合の取りまとめ時期について、「閣議決定では秋という言い方だが、9月をメドに結論を出していただきたい」と述べた。

15日からは、ネット販売の具体的なルールを策定する検討会も始動することになっており、両会合での結論を踏まえ、今秋までに結論を出す予定。

この日の会合では、医療用から転用して4年以内で副作用リスクの評価が定まっていない胃腸薬や抗アレルギー薬、劇薬に指定されている勃起障害等改善薬など28品目について、どのようなリスクがあるか専門家が話し合った。

飯島正文委員(昭和大名誉教授)は、「医療用から一般用になると思わぬ使い方をされる可能性がある。OTC薬だから安全だという考え方は捨てていただきたい」と指摘。

その上で、スイッチOTC薬やダイレクトOTC薬について、“薬剤師の顔が見えない販売”を行うのであれば、「再審査期間は待つべきだと思う」との考えを示した。

複数の委員からも、・ダイレクトOTC薬の適正使用を行う観点から、ネット販売は企業に義務づけられている3年間の市販後調査を経てから解禁すべきとの意見が出た。このほか、委員からは「死亡例のある医薬品は抜き出して議論するべき」といった意見も出た。

今後は、個別の品目ごとに販売に当たってのリスクを評価し、特性や留意点に関して有識者から意見を求める。

厚労省は当初、スイッチ直後の品目と劇薬指定の品目数を25としていたが、この日の会合で、アレルギー用薬「ストナリニZ」、むくみ等改善薬「アンチスタックス」と、劇薬指定の殺菌消毒薬「エフゲン」の3品目を加えた。

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