国立循環器病研究センター(NCVC)は、厚生労働科学研究「被災地における心不全患者の在宅療法に関する研究」の一環として、東日本大震災の被災地、宮城県をモデル地域に薬局薬剤師が在宅医療の現場で十分な役割を果たせるよう支援する。慢性心不全患者の症状変化や副作用発現を薬剤師が早期に発見できるように、フィジカルアセスメント研修や講習を今年度3回開催する。
塩分摂取率が高い東北地方ではもともと循環器疾患の発症率は高い上、東日本大震災以降、被災地での心不全、急性冠症候群、脳卒中などの患者数が増加。循環器疾患患者に充実した医療を提供することが課題になっている。地方では慢性的な医師不足が続いており、研究班は、地域医療を担う医療スタッフの一員として薬局薬剤師の活用に着目した。