電磁波を心配する人は前からいたけれど………
携帯電話は、この数十年で最も速いスピードで普及した文明の利器と言えます。携帯電話の使用が健康に悪影響を及ぼすのではないかという疑問は、携帯電話の歴史でも比較的早くから出てきたのではないでしょうか。
(画像はイメージです。)今回、テルアビブ大学の調査で、この心配ごとは現実になり得ると報告されました。
この調査では、「唾液」に注目しています。携帯電話は、唾液腺に近い場所で使うものなので、ここに影響があると目星をつけたのだそうです。
ヘビーユーザーの唾液腺に気になる特徴
すると、携帯電話を頻繁に使う人では、電話をあまり使わない人たちや、通話ではなく携帯メールなどが主な使用方法であるとした人たちに比べて、唾液に含まれる酸化ストレス物質のレベルが、明らかに高くなっていたのです。
携帯電話を頻繁に使う人の使用歴は、約12.5年、1ヶ月あたりの通話時間は約30時間でした。
酸化ストレスは、DNAの変異、細胞の破壊に関連するとされており、その上に、がんにかかるリスクが高くなることも想定できるのです。
携帯電話が世に出てからの時間が短いため、長期的な影響については、判断しがたい状況も多いため、今後も携帯電話の使用と、健康への影響についての調査に注意を払っていきたいものです。(唐土 ミツル)
▼外部リンク
Is Human Saliva an Indicator of the Adverse Health Effects of Using Mobile Phones?
http://online.liebertpub.com/doi/abs/10.1089/ars.2012.4751