朝食の大切さはあちこちで耳にすることが出来ます。
朝食抜きの生活は、肥満、糖尿病、悪玉コレステロールの増加など、健康に悪い影響を及ぼすことで知られています。アメリカ心臓協会(American Heart Association)の発表で、朝食を抜くことは心臓病、特に命に関わる冠状動脈性心臓病のリスクも高くなることが分かりました。
この調査では、26,902人の男性を対象にしました。研究では、朝食の摂取状況の他、テレビを見る習慣、身体活動、睡眠、食事の質、アルコール摂取、喫煙歴、病歴、BMI、就労状況、婚姻状況などをアンケート方式で情報収集し、分析を行いました。12年の調査の期間中に、初めて心臓発作を経験した人は1,572人でした。
データ分析の結果から、常に朝食を摂っていないという人は、心臓病発作やこれに伴う死亡の割合が27%も高くなることが分かったのです。
これまでにも、肥満、コレステロールの増加、Ⅱ型糖尿病など健康への影響が指摘されてきた小食抜きですが、こうしたそれぞれの健康状態が、そもそもの心臓病の危険因子となります。朝食を抜くことで、身体に起こる変化が、より心臓病を招きやすくすると解釈されました。
気になることに、朝食を摂らない傾向は、独身の若い男性に多く見られ、また喫煙、飲酒率も高く、運動習慣を身につけている人は少なくなっていました。つまり、全般的に「不摂生」といわれる生活スタイルの人が多かったのです。
独身でひとり暮らし、仕事も順調で、今特に身体の不調を感じていない、という男性では、なかなか自分の健康に目を向ける時間がない人は私も知り合いの中に何人か思い当たります。やりがいのある仕事を長く続けるというためにも、朝ご飯はしっかり摂るようにしたいものです。
例えばドライフルーツがたっぷりのシリアルは、簡単に食べられ、栄養価としても優れています。実行が難しい自炊などはこの際考えに入れず、手軽で続けられる朝食メニューを見つけましょう。(唐土 ミツル)
▼外部リンク
Skipping breakfast may increase coronary heart disease risk
http://newsroom.heart.org/news/