認知症検査が必要かを判断する
ヤンセンファーマ社が認知症検査の必要性を判断するスクリーニングツール「Me-CDT」(エム・イー・シー・ディー・ティー)を3人の医師と共同で開発した。
(画像はプレスリリースより)
認知症の早期治療を妨げる原因に、認知症専門医の受診や認知症検査に抵抗感をもつ人が多いことが挙げられる。かかりつけ医があらかじめ簡易なスクリーニングを実施すれば、認知症の疑いのある人を次の検査へつなげていけると考えられる。
「Me-CDT」は認知症検査の必要性を判断する指標となるスクリーニングツールとして開発された。パソコンで専用のソフトウェアを再生し、被験者に画面と音声を確認しながら回答用紙に記入してもらう形式になっている。短い検査時間とパソコン操作のみで行えるので被験者の負担は軽く、実施する環境や人に結果が影響されにくい。
Me-CDTとは
簡便な認知機能テストとCDT(Clock Drawing Test-時計描画テスト)を組み合わせたもので合計6問を約3分で行う。設問で「見当識」「記憶力」、コンピューターの音声出題で「言語的能力」、時刻の針描写で「図形的能力」の検査となる。ただし聴覚障害や視覚障害をもつ人は対象としない。
臨床上の有用性は
Me-CDTを約300例で検証した結果、認知機能の評価尺度に用いるMMSE(Mini-Mental State Examination)の結果と良好な相関が得られ、スクリーニングテストとしての有用性が確認された。今後、身近なツールとなって認知症の早期発見と診断につながることが期待される。(馬野鈴草)
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ヤンセンファーマ株式会社プレスリリース
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