B型肝炎ウイルス
肝臓に炎症を起こすウイルスは数多くあり、特に肝臓に感染しやすいウイルスを肝炎ウイルスと呼ぶ。種類は、A型、B型、C型、D型、E型が存在する。B型肝炎は、肝臓に長く感染し、慢性肝炎になること多々ある。
B型肝炎ウイルスは、ヘパドナウイルス科オルソヘパドナウイルス属に属するDNAウイルスである。感染経路として主なものは、感染者の血液が付着した針を誤って刺した場合、感染者と性交渉をもった場合、感染者の血液が付着したカミソリや歯ブラシを使用した場合、感染している母親から生まれた子に対して、適切な母子感染防止策を講じなかった場合などが考えられる。感染すると、約30%の人が急性肝炎となり、黄疸、発熱、倦怠感、発熱などを発症する。多くの場合、自然に治ってしまうが、約2%の人に肝炎が急速に進行し、肝臓が数日で機能しなくなる劇症肝炎が発現する。劇症肝炎になってしまうと死亡率が70%と、非常に重篤な状態に陥る。
(画像はウィキメディア)
タカラバイオの検査薬
タカラバイオは、ビークル社のB型肝炎ウイルス迅速検出ELISA(Enzyme-Linked ImmunoSorbent Assay)キットを、日本国内において独占的に販売する契約を7月17日付で締結したと発表した。日本での販売は2013年7月25日である。
本製品は、迅速に3種のB型肝炎ウイルスの特異的な表面抗原(S、Pre-S1、Pre-S2)を検出する研究用ELISAキットである。従来品よりも測定時間が約3倍速くなり、迅速にB型肝炎ウイルスを検出できる。また、ウイルスの有無の判定だけでなく、その量を定量的に測定することもできる。Pre-S1とPre-S2抗原の定量が可能な製品は世界的にビークル社のみが製造している。(堤朝子)
▼外部リンク
タカラバイオ ニュースリリース 2013年7月17日
http://www.takara-bio.co.jp/news/2013/07/