骨髄異形成症候群の研究について
血液がんの一つである「骨髄異形成症候群」が白血病に進行したり、子供が白血病になってしまった場合に病状が重くなってしまう。その時に、共通の遺伝子に変化が起こってしまうことが関連しているということを研究し、その結果を京都大、名古屋大などのグループが、科学誌「ネイチャー・ジェネティクス」に発表した。
白血病とは、血液のがんであるといわれているほどの難病である。血液の生産を行う骨髄が血球に変わっていく過程の中で、がん細胞が発生し障害が起きる。それによって、血液として正常にならなかったり、あらゆる病気の感染症を起こしてしまう病気のことである。
(Wikiメディアより引用)
治療薬の開発などに期待
大学の研究グループでは、正常な血液を作れなくなってしまう血液がんの一種である骨髄異形成症候群の患者20人について、がん細胞の全遺伝子の解読を行った。その結果患者の中の2人が遺伝子に変異をみつけた。
患者約700人の細胞を詳しく分析したのだが、発症した時に遺伝子に変異がある割合はごくわずかであったのだが、白血病に進行した患者においては、変異の割合はわずかに上昇した。
そのうえ乳幼児に発症することが多い「若年性骨髄単球性白血病」の患者の全ての遺伝子を解読した場合には、3人に異常があることがわかった。
他の患者の遺伝子を分析してみると、白血病を発症した後に何らかの変化が起きている可能性が高いことがわかった。全く変化がない患者の5年間の生存率というのは65%だったが、変化があった患者は33%であった。(福田絵美子)
▼外部リンク
ネイチャー・ジェネティクス
http://www.nature.com/ng/index.html