目標の設定に違い? うつの人ではより抽象的
University’s Institute of Psychology, Health and SocietyのJoanne Dickson医師が行った研究で、うつの人では、抽象的な目標を抱きやすいという調査結果を発表しました。 この研究は、うつと目標についての関係について行われた初めてのものです。
目標には、具体的なものと抽象的なものがあります。具体的なものが、「1ヶ月で2キロ、3ヶ月で6キロ減量する」というものに対し、抽象的なものは「痩せてきれいになる」というふうになります。
うつの人と、そうでない人に、自分の目標について描き出してもらうと、同じ数の目標を挙げたときに、うつの人では抽象的な目標の割合が高くなるのです。
抽象的な目標では達成感やモチベーションもダウン
この現象は、抽象的な目標を挙げると、到達したかどうかもわかりにくく、このためにモチベーションが下がってしまうことが一つの原因ではないかと考えられました。
ディクソン医師は、うつは否定的な考えに支配されることが多いことを挙げ、特に過去のことや自分のことを過小評価しがちなことは、うつの人が抽象的な目標を目指してしまうことと関連があるのではないかと指摘しています。
確かに、具体的な目標があるときは、一つクリアするごとに確実な達成感を味わうことが出来ます。心の健康のためには、具体的な目標を立てることが良いのですね。(唐土 ミツル)
▼外部リンク
Reduced Specificity of Personal Goals and Explanations for Goal Attainment in Major Depression
http://www.sciencedaily.com/releases/