医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医薬品・医療機器 > 新日本科学、iPS細胞を使用した加齢黄斑変性治療法に活路

新日本科学、iPS細胞を使用した加齢黄斑変性治療法に活路

読了時間:約 55秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2013年07月07日 AM07:13

京都大学の山中伸弥教授が「成熟細胞が初期化され多能性をもつことの発見」により2012年のノーベル生理学・医学賞を受賞したことで、一般的にも知られるようになったiPS細胞は、ES細胞(胚性幹細胞)と同じように、さまざまな細胞への分化が可能であるが、iPS細胞が画期的なのは、受精卵を利用せずに得られる万能細胞だということである。患者自身の細胞から作ることができるので、移植しても拒絶反応が起きにくいと思われる。今後、再生医療・創薬への応用が期待されている。

(画像はウィキメディアより)

加齢黄斑変性症の治療にiPS細胞

新日本科学は、iPS 細胞から分化誘導した網膜色素上皮細胞移植による加齢黄斑変性症の新たな治療法の開発を目指す日本網膜研究所と業務提携契約を締結した。

加齢黄斑変性とは、物を見るときに重要な黄斑という組織が、加齢とともにダメージを受けて変化し、視力の低下を引き起こす疾患である。物をみるときに、目の中に入ってきた光を網膜で刺激として受け取り、その信号を脳に送るために視神経に伝達するが、その網膜の中心部分が黄斑である。黄斑が変化すると、物がゆがんで見える、視野の中心が暗くなる又は欠ける、視力が低下するなどの症状がみられる。

本提携により、今後、新日本科学の非臨床分野で持つ豊富な経験・ノウハウと併せて新たな治療法の開発をすすめていくことになる。(堤朝子)

▼外部リンク

新日本科学 ニュースリリース2013年7月3日
http://www.snbl.co.jp/pdf/ir/

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医薬品・医療機器

  • ミリキズマブの炎症性腸疾患に対する長期持続的有効・安全性データを公開-リリー
  • 転移性尿路上皮がん、一次治療における新たな選択肢への期待
  • 心臓ロボット手術用の部位を見やすく展開するプレートを開発-大阪公立大
  • 新たにオンコロジー領域に注力し「2031年までに年平均成長率8%を目指す」‐GSK
  • シベプレンリマブ、IgA腎症P3試験で主要評価項目を達成-大塚製薬