夏は陽が長くなるので、元気が出そうなイメージですが、実は睡眠不足に悩む人が増える季節でもあるそうです。
アメリカではその数なんと、4000万人。睡眠のトラブルのために、健康を害するなどして、社会的にも損失が出ると言われています。日本では取り入れられていませんが、世界の約70ヶ国が行っている、「夏時間への切り替え」も夏の睡眠障害につながるそうです。
不規則な仕事に就いていたり、経済的な事情で通勤に時間がかかるところに住んでいたりすると、睡眠時間を削る結果になりがちと言われます。また、肥満は睡眠障害と関連があるとされています。
この他、最近では、季節による睡眠障害は、このところ理解が広まりはじめた、季節病の一つの症状という考え方も出てきているそうです。実際の調査では、気象病と診断された人では、睡眠障害にかかる確率が3倍以上高くなるそうです。気象病にかかっていて、睡眠障害が見られる人では、夏と冬の睡眠時間の違いも、他の人よりもはっきりと見られるそうです。
気象病では、光にさらされる時間をコントロールする、ライトセラピーが効くという報告もあります。カーテンの開け閉めなど、光と上手におつきあいしながら、心地よい眠りが得られる環境を整備してみてはいかがでしょうか。(唐土 ミツル)
▼外部リンク
The impact of daylight saving time on sleep and related behaviours
http://www.smrv-journal.com/article/
Delayed sleep phase syndrome is related to seasonal affective disorder
http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0165032711002138
Improvement in Depression Scores After 1 Hour of Light Therapy Treatment in Patients With Seasonal Affective Disorder
http://journals.lww.com/jonmd/Abstract/2012/01000/