目が悪くなると、転びやすくなる
目が悪くなると、ちょっとしたことで転んでしまうリスクがアップすること、ご存じでしたか?アメリカから、調査報告が寄せられました。
研究は、2001年から2004年にアメリカで行われた、National Health and Nutrition Examination Survey (NHANES)に参加した40歳以上の人、4590人を対象にしています。
この調査では、バランス感覚についてのテストがあり、発表された報告では、この中の、
1.目を開けて固い床の上に両足で立つ
2.目を閉じて固い床の上に両足で立つ
3.目を開けてやわらかいマットの上に両足で立つ
4.目を閉じて柔らかいマットの上に両足で立つ
の4つについて、分析されました。
目を開けて立つことで、視覚がバランスに及ぼす影響を知ることができます。この結果、目を閉じて立ったときは、目のいい人も悪い人も同じ程度の成績でしたが、目を開けて立ったときは、目の悪い人のほうがバランスを崩しやすいことがわかりました。
日本でも、お年寄りの転倒事故は頻繁に起こっています。特に、一度転んで、骨折などをしてしまうと、その後の生活にも影響を及ぼすことが問題になります。
年齢を重ねると、白内障や、網膜変性症など視覚に影響を及ぼす病気にかかる割合も高くなります。定期的に視力検査を受けるなどして、視力低下に伴う転倒を予防するように心がけたいものです。(唐土 ミツル)
▼外部リンク
Visual Impairment, Uncorrected Refractive Error, and Objectively Measured Balance in the United States
http://archopht.jamanetwork.com/