風疹の急増に異常事態の危機感が欠如している政府
世界保健機関WHO調査による2012年先天性風疹症候群の新患数で、日本は7位となっている。先日患者数が1万人を超えたと報道されたばかりだ。多くの読者の方は日常的な実感として恐らく異常事態だとは思われているだろうが、厚労省や政府などの動きは鈍い。
(Wikiメディアより引用)
2012年先天性風疹症候群新患数ワースト10に日本がランクイン
1位 ベトナム 92人
2位 ジンバブエ 63人
3位 ルーマニア 55人
4位 カンボジア 32人
5位 チュニジア 18人
6位 スリランカ 12人
7位 日本 5人
7位 ルワンダ 5人
9位 タイ 2人
10 オーストリア、チェコ、独、クウェート、マレーシア、モーリシャス、ポルトガル、カタール、韓、スペイン 1
その他は0
ランクインしている国の経済状況を振り返ってみてほしい。多くの国は自国に製薬会社やワクチン製造メーカーを持たない国であり外国から購入する必要がある国々である。
日本は、国内に優秀なワクチンメーカーがある。にもかかわらず、ワースト10に入っているという事態なのだ。先日開催のG8で安倍総理は他国に対し経済政策アベノミクスに理解を求めたと報じられた。
アベノミクスが理解を得られたかの真偽はさておき、国内にワクチンメーカーもある日本で、なぜ毎年のように流行を繰り返し、風疹一つ制圧できないのか?大きな疑問である。
健康、安全あっての経済では?
筆者はこの風疹の急増は異常事態だと思っている。米オバマ大統領や英キャメロン首相なら「今全力を尽くしている。共に頑張ろう。」などと国民を力づけてくれるようなコメントをくれそうだが、残念ながら安倍首相は経済を連呼し経済政策に傾倒。本件に沈黙している。
しかし、放置して静まる気配はない。米国CDCは日本への渡航注意を呼びかけ始めた。円安で外国人観光客が戻ってきた矢先に、再び失速していいのだろうか?。オリンピック招致を狙う東京に、この風疹流行はマイナスポイントとなりえるのではないか?。
未来を担う子どもの繁栄、国民の健康、安全があっての経済なのに、大切な根本が置き去りにされていると感じているのは筆者だけではないはずだ。厚労省や政府は真摯にこの喫緊の問題にとり組んでほしい(貝塚 久美子)
▼外部リンク
Rubella (crs) reported cases
http://apps.who.int/immunization_monitoring/