■チーム医療推進WGヒアリング
厚生労働省のチーム医療推進方策検討ワーキンググループが26日に開かれ、日本薬剤師会などから具体的な業務範囲の見直しについてヒアリングを行った。日薬は、在宅での処方箋に基づく内服薬等の計数調剤などを要望。委員からは、在宅でも主治医や訪問看護師と密接に連携し、チームで患者を支えていく重要性が指摘された。
この日のワーキンググループでは、チーム医療の推進に関する検討会の報告書を踏まえ、薬剤師の具体的な業務範囲の見直しについて、参考人として出席した日薬の安部好弘常務理事が要望を述べた。
具体的には、▽患者の自宅で医師の処方箋に基づき内服薬等の計数調剤を行うこと▽患者の自宅で調剤した薬剤を渡す場合に、残薬や患者の状態に応じて処方医に疑義照会した上で、薬剤の計数変更を行うこと▽患者等からの求めがあった場合、処方医の同意を得た上で、調剤した薬剤の使用方法に関する実技指導を行うこと▽在宅向けに調剤を行うときの処方箋をファックスのみでなく、電子メールで送信された処方箋の画像情報の活用など処方箋の交付やそれに伴う調剤に関する取り扱いの合理化――を求めた。
また、地域におけるチーム医療の観点から、一般用医薬品に関する相談応需の位置づけを明確にすることを要望した。
意見交換で、小森貴委員(日本医師会常任理事)は「病院内では、各職種が一堂に会してチーム医療が行われているが、在宅でも皆で患者を支えていくことが大切。医師の具体的な指示の中で、各職種の専門性を尊重しながらチームを作っていくことが重要」と強調した。また、処方箋の送信手段の合理化についても、「認証局などセキュアな環境が必要」とセキュリティリスク対策の重要性を指摘した。