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アステラスの経口アンドロゲン受容体阻害剤、欧州で承認取得

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2013年06月26日 PM12:13

前立腺がん治療用製剤エンザルタミド

アステラス製薬株式会社(東京都中央区)は、6月24日、経口アンドロゲン受容体阻害剤XTANDI ™(エンザルタミド)のドセタキセルによる化学療法施行歴を有する転移性去勢抵抗性前立腺がんの効能・効果について、欧州委員会より販売承認を取得したと発表した。

(画像はwikiメディアより引用)

米国メディベーション社との共同開発

今年4月に欧州医薬品審査長(EMA)において、医薬品の科学的評価を担当する欧州医薬品委員会(CHMP)は販売承認勧告を採択していた。
アメリカでは2012年に発売されているが、今回の決定で、EU加盟国ならびに欧州経済地域(EEA)に属するアイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェイでも、販売が開始される。

増加する前立腺がん

前立腺がんは、前立腺(外腺)に発生する腫瘍で、50歳以上の男性に発症する場合が多い。
欧米での発症率が高く、アメリカでは男性の約20%に前立腺がんが見つかるとされている。
日本でも年々増加傾向にあり、前立腺がんはがん死亡者全体の約3.5〜4%を占め、2020年には男性では肺癌に次いで10%、約8万人になると予想されている。

前立腺がんは進行も遅く、生存率が高い癌であるが、化学療法の効果が低いとされていた。
2008年にドセタキセル(タキソール)が国内でも使用できるようになったが、内分泌療法の効果が得られずがんが再燃した場合に、延命目的に用いられることが多い。

ホルモン発現を抑制

アンドロゲン受容体阻害剤XTANDIはホルモン療法薬の一種で、一日一回の経口投与。
テストステロンのアンドロゲン受容体への結合、アンドロゲンの核転移、DNA結合と活性化を阻害し、前立腺細胞内における男性ホルモンの作用発現を抑制する。

承認の根拠となる第III相ピポタル試験(AFFIRM試験)では、全生存期間の中央値がプラセボの13.6か月に対し、XTANDI投与群は18.4か月であった。
アステラス製薬は、日本でも同薬の承認を申請中であり、今後国内での前立腺がん治療に新たな選択肢ができることが期待される。(長澤 直)

▼外部リンク

アステラス製薬プレスリリース
http://www.astellas.com/jp/corporate/news/

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