抗血小板薬プラスグレル
第一三共は、抗血小板薬プラスグレルの製造販売承認について申請を行った。適応については「経皮的冠動脈形成術を伴う虚血性心疾患」ということになった。同社はこれまでにPCIを受ける急性冠症候群患者及び待機的PCI患者を対象とした試験をこれまで行っていた。
ACS患者を対象とした「PRASFIT-ACS(PRASugrel Compared to Clopidogrel For Japanese PatIenTs with ACS Undergoing PCI)」の結果については、今年3月の日本循環器学会で報告を行なっている。ACSのためPCIを受ける患者1363人を、プラスグレルとアスピリンを併用するグループ、そしてクロピドグレルとアスピリンを併用するグループの2つのグループに振りわけて24~48週まで投与し、有効性と安全性について比較を行った。
主要評価項目は投与開始24週までの心血管死や、非致死性心筋梗塞、非致死性虚血性脳卒中の発現について設定を行う。また安全評価項目については冠動脈バイパス術治療に関係しない大出血や、小出血、臨床的に重要な出血などに設定した。
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試験は14年度に終了予定
投与開始24週までの心血管イベントの発生率については、プラスグレルのグループで9.4%、クロピドグレルのグループで11.8%であった。また大出血や小出血などの安全評価項目で有意の差が認められた項目はなかった。
待機的PCI患者を対象とした「PRASFIT-Elective(PRASugrel Compared to Clopidogrel For Japanese PatIenTs with Cononary Artery Disease Undergoing Elective PCI)」の結果について、今年3月に「試験の主要評価項目である心血管死、非致死性心筋梗塞、非致死性虚血性脳卒中の発現を評価した結果、当初の目的を達成する成績が得られた」と発表を行っている。
PRASFIT-Elective試験の詳細については、7月に開催される日本心血管インターベンション治療学会学術集会で報告される。 同社は現在、虚血性脳血管障害患者を対象とした試験も行われており、14年度に終了する予定となっている。(福田絵美子)
▼外部リンク
第一三共 ニュースリリース
http://www.daiichisankyo.co.jp/news/detail/005987.html