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糖尿病ネットワークがアンケート 患者の深刻な経済的・精神的負担浮き彫りに

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2013年06月21日 PM06:13

負担軽減の方策が急務

今年3月に、糖尿病ネットワーク主催日本イーライリリー株式会社委託で「インスリン療法と医療費に関するアンケート」が行われた。その調査結果が発表されている。

真摯な回答に、治ることがなく、精神的負担と経済的負担が重くのしかかる深刻な実態が赤裸々になった。患者の経済状況、精神的負担を軽減する方策が急務だ。

(この画像はイメージです)

100万人の命をつなぐインスリン

2011年の国民健康・栄養調査によると、約890万人の糖尿病患者のうち、インスリン療法での治療者は約100万人。

アンケートに回答したのは、2650名。1型患者949名、2型患者1594名、妊娠糖尿病などその他の患者107名。

40%が医療費「たいへん負担」食費節約も

インスリン療法が必要な糖尿病患者は、長期間に渡って医療費を負担することになる。治療と医療費に関する考えを調査した結果、90%が負担を感じながら主治医に相談していないことがわかった。「相談したいけれどしていない」患者が40%に及ぶ。

70%の患者の治療費が毎月1万円以上。年間20万円を超える患者もいる。40%が月々の治療費について「たいへん」負担と回答している。低収入でも負担額は変わらない。負担であっても、命をつなぐために必要なものであり、やめることができない。精神的・経済的に辛い状況が垣間見える結果となった。

医療費を支払うために生活をきりつめ、食費を抑えているという人が45%。治療自体には半数が満足しているが、80%が医療費に不満を感じており、事態は深刻だ。

44%が「治療をやめたいと考えたことがある」と回答。14%は「何度もある」と回答。治ることがなく、治療を続けねばならないことについても精神的負担が大きいことがうかがえる。

安価なインスリン製剤処方の相談を

治療法については、90%が医師指定のインスリン製剤を使用。選択肢を提示されたのは4人に1人。90%がより安価なインスリン製剤を使いたいと希望している。患者の選択権を尊重する必要性が見える結果となっている。

東邦大学医学部内科学講座糖尿病代謝内分泌学分野教授の弘世貴久医師は、実態に驚きを隠せない。

「あまり相談されたことがなく、ここまで深刻とは想像していなかった。糖尿病と上手に付き合えるよう、医師としてきちんと治療選択肢を提示し、話し合っていくことが非常に重要だと感じた。ぜひ医師に相談してほしい。」

とコメントしている。

本件については、追加データが随時更新される予定。筆者も患者の負担改善を願っている。(貝塚 久美子)

▼外部リンク

インスリン療法中の糖尿病患者2,650人の調査結果を発表!
http://www.dm-net.co.jp/calendar/2013/020318.php

糖尿病ネットワーク
http://www.dm-net.co.jp/

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