厚生労働省の「集団予防接種等によるB型肝炎感染拡大の検証および再発防止に関する検討会」は18日、注射器の使い回しなどによるウイルス感染の再発防止策を盛り込んだ報告書をまとめた。予防接種に関する国内外の最新の知見を収集し、自治体や医療従事者間で情報を共有する必要性を指摘。具体策の一つに、医療従事者を対象とした研修の実施を挙げた。再発防止策を検討する第3者組織の設置については、両論併記となり今後の検討課題とした。提言を受けて厚労省は、体制の充実に必要な予算要求を行う。
報告書では、欧米などでは注射器の連続使用の危険性が指摘されていたにも関わらず、対策が後手に回った要因について、「予防接種に関する先進知見の収集・分析・評価・伝達等を行うための国の体制が不十分だった」と分析。