マントル細胞リンパ腫
マントル細胞リンパ腫は、リンパ節の一次リンパ濾胞、あるいは二次リンパ濾胞のマントル層に存在する、B細胞(リンパ球)に由来する癌である。発症する年齢層は比較的高く、男女を比較すると男性のほうが多い傾向である。
リンパ節の腫大が全身のリンパ節にみられ。リンパ節以外のところにもリンパ腫の固まりができ、骨髄・消化管などにまで拡大していく。活発な性質を持ち、進行が早いため発症時に見つかることはほとんどなく、進行した状態で見つかるケースが多いことが特徴である。
(画像はウィキメディアより)
FDAに承認
セルジーンはボルテゾミブを含む2種類の治療薬による治療後に再発あるいは進行したマントル細胞リンパ腫の治療薬として、米食品医薬品局(FDA)によりレブラミド(レナリドミド)の適応追加申請が承認されたと発表した。
リツキシマブ、シクロホスファミド、アントラサイクリン系(又はミトキサントロン)、ボルテゾミブの単剤療法あるいはそれらの併用療法での治療歴がある患者134例におけるレナリドミドを評価した第2相、多施設、単群、非盲検試験に基づいて、今回の承認は行われた。クレアチニンクリアランスが60mL/min以上の患者に対しては、レナリドミド25mgを1日1回21日間投与し(1サイクル28日)、クレアチニンクリアランス30m/min以上で60mL/min未満の患者にはレナリドミド10mgを1日1回21日間投与した(1サイクル28日)。 本試験での主要評価項目は、X線画像を評価した結果に基づいた全奏効率であり、26%(34/133)(95%CI:18.4~33.9)であった。
患者の5%以上に発症したグレード3/4の最もよくみられた有害事象は、好中球減少症(43%)、血小板減少症(28%)、貧血(11%)、肺炎(9%)、疲労(7%)、白血球減少症(7%)、発熱性好中球減少症(6%)、下痢(6%)、呼吸困難(6%)が報告された。 (堤朝子)
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QlifePro Press 2013年6月12日
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