糖尿病では、様様な症状が現れることが知られています。体重が減ったり、トイレの回数が増えたり、むくんだり、視力に影響が出たり………などが思いつきやすいものでしょうか。この他に、肩こりも糖尿病が原因で悪化しやすいことをご存じでしたか?
肩こりに悩む人は、糖尿病の有無にかかわらず多いため、糖尿病と肩こりの関係を見過ごしている人も多いようですが、糖尿病は肩こりをひどくしてしまう原因になるのです。血糖値が上がり、血液がネバネバになることで、血行が悪くなるのがその仕組みです。実際に、血糖値のコントロールが悪いほど、肩こりを訴える人が多いという報告結果もあります。
肩こりと一口に言っても、肩が重いというものから、痛みがひどく動きが制限されるようなものまで、色々な状態があります。症状そのものを抑える治療には、非ステロイド系の鎮痛剤の使用や、局所へのステロイド注射などが中心となりますが、ひどいケースでは手術の適応になることもあるそうです。
けれども、元々の原因が糖尿病によるものの場合、糖尿病の治療を行って、体調が良くなることで辛い肩こりが改善されることも多いものです。糖尿病に限らず、慢性的な病気と一緒に生活している方は、きちんと治療に取り組むことによって、辛い症状が改善することもあるので、定期的に受診をしながら、常にベストの状態を保つようにしたいものです。(唐土 ミツル)
▼外部リンク
Effects of Glycemic Control on Prevalence of Diabetic Frozen Shoulder
http://jbjs.org/article.aspx?articleID=1148498&atab=7
Shoulder Manifestations of Diabetes Mellitus
http://www.ingentaconnect.com/