マウスによる実験で明らかに
岡山大大学院医歯薬学総合研究科・有元佐賀恵准教授はマウスによる実験で、ヤマブドウの果汁が皮膚がんの発症を抑制することを確認した。
行われた実験は皮膚に発がん性物質を塗った28匹のマウスのうち半数の14匹には水道水、残りの14匹にはヤマブドウの果汁を飲ませて経過を観察するというもの。水道水を飲ませたグループでは14匹すべてが11週までにがんになったのに対し、ヤマブドウの果汁を飲ませたグループでは20週後においても5匹のマウスしかがんにならなかった。
果汁を直接皮膚に塗ることでも効果があること、がん化前の炎症や腫れが抑制されていることも判明した。これは「カフタル酸」の働きによる。「カフタル酸」はポリフェノールの一種で、がんに対する有効成分である。
ヤマブドウは様々な食品に加工されている
ヤマブドウは日本では古くから「エビスカズラ」と呼ばれ、日本の伝統色である「葡萄色(えびいろ)」の語源となっている。生で食べる以外、ジュースやワイン、ジャムなどに加工される。真庭市蒜山地区の特産品だ。
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地元産のヤマブドウでワインやジュースを製造販売している「ひるぜんワイン」(真庭市蒜山上福田)の植木啓司社長は「体に良いという昔からの伝承が証明され、ありがたい。健康志向が高まる中、生産と販売の拡大につなげたい」としている。(山陽新聞より引用)
(小林 周)
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