鹿児島大学と共同開発
5月27日、株式会社安川電機は腕のリハビリ訓練装置を鹿児島大学と共同開発したことを発表した。脳卒中患者の増加により、リハビリを行う療法士が不足していることに対応することを目的としている。九州の3つの医療機関で9月から臨床試験が始められ、製品化されるのは2015年末の見込みだ。
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装置上部からたらされたワイヤーで患者の手首を支えることで負荷を軽減し、曲げ伸ばしの訓練を行う。神経の興奮状態を高め動きをよくするために、電気や振動といった刺激を加える機能も備えられている。装置のモーターに安川電機の制御技術が生かされている。
複数の刺激を与えながら麻痺した部位の運動を行わせる方法は「促通反復療法」と呼ばれ、近年に開発された。優れた効果はあるものの用いるのには技術が必要で、行うことができる療法士は少ない。したがってこの方法による治療を受けることのできる患者もわずかにとどまっている。
他部位の訓練装置も開発中
安川電機は100周年を迎えるにあたって「2015年ビジョン」を掲げている。この実現のための最終ステップとしているのが新中期経営計画「Realize 100」だ。脳疾患患者向けのリハビリ機器への取り組みも、この計画の一つに入れられている。
促通反復療法を用いたリハビリ装置もこうした計画の一部とされており、引き続き鹿児島大学と共同で前腕や指、下肢、歩行など、他の部位の訓練装置についても開発が進められている。(小林 周)
▼外部リンク
株式会社安川電機 発表記事
http://www.yaskawa.co.jp/php/newsrelease/