眼瞼下垂という言葉を耳にしたことがありますか?漢字で書くとなにやら物々しいイメージですが、うわまぶたを開け閉めすることがうまくできなくなり、目が半分閉じたようになってしまう症状です。原因は、年齢的なものの他に、疲れ目やコンタクトレンズによるトラブルも挙げられます。
さて、この眼瞼下垂に、これまで緑内障の治療に使われていた目薬が効くという調査結果が発表されたそうです。
プロスタグランディンという物質を含む目薬(以下PGA)は、緑内障の患者さんに対して、眼圧を下げる目的で使われてきました。
対象となったのは緑内障の治療を受けている、186人の女性と157人の男性です。PGAが眼圧を下げる以外に、どのような効果をもたらすかを観察しました。
すると、この目薬には、二重の線の部分を深くして、目の周りの脂肪の層も薄くすることで、目の周りがスッキリし、結果的に眼瞼下垂の症状を抑えることが分かったのです。
この調査結果から、プロスタグランディン製剤の効能として、眼瞼下垂による視野欠損(まぶたが垂れ下がることで、視界が狭くなること)をうたえるようになると調査チームは述べています。
経験のない人は想像しがたいかもしれませんが、眼瞼下垂の患者さんの中には、目つきが悪く見られて悩んでいる方も多いそうです。すでに用いられている薬であるだけに安全性の確認などは実証されているので、より早い時期に、眼形下垂の患者さんの悩みを解消できるようになることが期待されています。(唐土 ミツル)
▼外部リンク
A Cross-Sectional Survey of the Association between Bilateral Topical Prostaglandin Analogue Use and Ocular Adnexal Features
http://www.plosone.org/article/