自分の考えていることを、うまく言葉に表すことができますか?ブログやツイートを使って、考えを言葉にして発信するのが習慣となっている人もいることでしょう。
嫌なことがあったとき、混乱しているときは、特に考えをまとめたり、正面から向かい合ったりすることが難しいこともあるでしょう。けれども、障害があったとき、ストレスを感じたときほど、自分の考えを言葉で表してみると良いという報告があります。
カリフォルニア大学の調査チームが発表した論文によると、辛かった出来事に遭遇したときの自分の感情の動きについて「書く」ことができる人では、不安が軽減されやすいことが明らかになりました。
調査では、116人の10代後半から20代前半の人たちに、過去5年でもっとも強いストレスを感じた出来事について、そのときの感情を書き表してもらいました。そのときの感情の動きを、書くことでうまく表現できなかった人たちでは不安の度合いが強くなっていました。
3ヶ月後に追跡調査を行った結果でも、書くことが出来た人の方が、出来なかった人よりも不安の軽減の度合いが高くなっていました。
このことから、自分の感情の動きを、言葉で表現できることで、より早くに不安を軽減させることができるのではないかとされました。
この頃では、ブログやツイートなどの方法で、ちょっとした思いを「書く」こともできるようになってきました。書くのは苦手、と言う人も文学的に優れた文章を書くことではなく、心の動きをひとつひとつ言葉で表すことができるように、日頃から書く習慣を身につけてはいかがでしょうか。ただし、ネット上で自分の思いを公開するときには、嫌な思いをする人がいないか、自分の気持ちをどこまでの範囲の人に伝えるかもきちんと考えるように心がけましょ。(唐土 ミツル)
▼外部リンク
Effects of Expressive Writing on Psychological and Physical Health
http://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/