北米で調査を実施
大塚製薬株式会社とデンマーク・コペンハーゲンに本社を置くH.ルンドベックA/Sは5月22日、総合失調症患者へのアリピプラゾール持続性懸濁注射剤「エビリファイ・メンテナ」の投与が精神症状再発の入院率低下に有効に働くという結果を発表した。
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経口抗精神病薬の投与を続けたのちに「エビリファイ・メンテナ」への切り替えを行った際の観察結果を解析したものが発表された。切り替え前3ヶ月の入院率が28.1%なのに対して切り替え後3ヶ月間の入院率は6.6%に、切り替え前6ヶ月の入院率は41.5%だったのに対して切り替え後6ヶ月の入院率は14.2%に低下した。
副作用の症状で最も多かったのは精神症状で7.7%、不眠とアカシジアがともに7.2%、幻覚妄想型の統合失調症の発症が5.5%と続く。
このデータは5月18日から22日にかけてサンフランシスコで開催された第166回アメリカ精神医学会のポスターセッションで発表され、また同時にJournal of Medical Economicsにオンライン掲載された。
医療費抑制効果に期待
2012年のアメリカの総合失調症患者に対する医療費は467億ドルにも上っている。「エビリファイ・メンテナ」の投与によって精神症状再発による入院回数や入院期間、入院費用を抑制する効果が期待される。(小林 周)
▼外部リンク
大塚製薬株式会社 発表記事
http://www.otsuka.co.jp/company/release/2013/0522_01.html