日本語の携帯メールは、予測変換が当たり前。ところが、海外ではそうでもないのです。携帯でのメッセージでは略語などが使われることも多く、予測変換に役立つスペルチェック機能をオフにしている人も多く見られます。
さて、この携帯からのSMSが、思いがけず脳梗塞の早期発見のツールになる可能性があるそうです。
最近になって「dystextia」と名付けられたこの現象。否定を表わす「dys」とSMSなどのメッセージを表わす、「text」、そして病名の語尾につく「ia」を組み合わせた言葉です。これは、テキストメッセージなどで正確な文字列を作り出すことができなくなる症状です。
脳梗塞の前駆症状としてはCDC(米国疾病予防センター)によれば、
片目または両目が急に見えにくくなる
めまいがしたり、歩こうとしたときにバランスが取れなくなったりする
急に、話したいことがうまく話せくなる、混乱する
急な頭痛(CDC;Stroke Signs and Symptomsより)
などが挙げられます。
American Academy of Neurologyの年次総会で発表された内容によると、会話自体は通常に行われていた人が送ったテキストメッセージが、文字化けしたようになっていて、それを見ても本人が異常に気づいていない、ということが脳梗塞の前駆症状として見られていることが分かったのです。
SMSが、更に診断に有効な利用として、自動的にタイムスタンプ機能があるために、どの時点から兆候が現れていたかが判断しやすいという点も上げられています。
身近に用いることができる、早期発見ツールとして、今後利用方法や判断基準についての調査が行われることが期待されています。(唐土 ミツル)
▼外部リンク
Dystexia: A new and valuable tool for diagnosing stroke?
http://www.examiner.com/article/
Garbled Text Messages May be the Only Symptoms of Stroke
http://www.henryford.com/
Stroke Signs and Symptoms
http://www.cdc.gov/stroke/signs_symptoms.htm
American Academy of Neurology
http://www.aan.com/go/am13