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イーライリリー、アルツハイマー型認知症画像解析に向けて放射性医薬品合成設備を承認申請

読了時間:約 1分29秒
2013年05月16日 PM12:13

国内での放射性医薬品合成へ

日本イーライリリー株式会社(兵庫県神戸市)は、5月14日、放射性医薬品合成設備「NETPTIS plug-01」の承認申請を行った。

(Wikiメディアより引用)

これは今年1月にEUで承認された、PET脳画像用放射性診断薬「florbetapir (18F) 注射液」を、国内の医療機関で合成するための設備。

生体でのアミロイドβ解析

現在、アルツハイマー型認知症の診断には、アミロイドβを血液検査等の数値から判断しているが、本来脳内にどのように蓄積しているかがわかることが重要。アミロイドβがプラークとして脳全体に蓄積することで、脳神経細胞を減少させ、脳の萎縮・活動の低下が引き起こされ、その結果として認知機能が低下する。脳内のアミロイドβ・プラークの状態の把握には、解剖検のみであり、生前評価は困難とされてきた。MRIやCTなどの方法が採られることもあるが、確定診断法とは言えないと、多くの医師が感じている。

アミロイドイメージングによるアルツハイマー型認知症の解明

今回申請された設備が承認されると、florbetapir (18F)注射液による脳内アミロイドβを可視化するアミロイドイメージングが可能になる。この薬剤はアミロイドβ会合体と特異的に結合する18F標識トレーサー。CNS受容体や他の神経病態ターゲットとは結合しない特徴を持つ。PET画像診断と組織化学的な解析法との相関性が高いことが報告されている。

PET画像解析によって従来わからなかった脳内のアミロイド分布がわかるようになり、より正確な診断だけでなく、アルツハイマー型認知症そのものの解明や、より適切な治療法の開発につながるとされる。

分子イメージング技術の実用化最前線

アルツハイマー型認知症の診断・治療現場では、脳内の病理画像を非侵襲的に感度良く可視化できる画像診断法が望まれてきた。分子イメージングの手法による生体分子の挙動解明技術が革新的に進む中、アルツハイマー型認知症は、重要な研究ターゲットとなってきた。早期診断による治療効果が期待できることから、国内での承認が速やかに進むことが期待される。(長澤 直)

▼外部リンク

日本イーライリリー株式会社
https://www.lilly.co.jp/Default.aspx

日本イーライリリー プレスリリース
https://www.lilly.co.jp/pressrelease/2013/news_2013_017.aspx

 

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