世界で最も評価の高い、オンコロジー領域の医学誌
中外製薬株式会社(以下、中外製薬)は、開発中の新規抗悪性腫瘍剤AF802(治験成分番号:CH5424802)の、国内で実施された第1・2相臨床試験の結果が、4月30日に「The Lancet Oncology」の電子版に掲載されたことを明らかにした。
(この画像はイメージです)
なお、同臨床試験の結果は第37回欧州臨床腫瘍学会(2012年9月)、第53回日本肺癌学会総会(2012年11月)でも報告されている。
中外製薬は、新たな治療選択肢となるAF802を早期に提供できるよう、製造販売承認申請に向けた活動に取り組んでいく。
臨床試験の概要
今回論文が掲載されたAF802の第1・2相臨床試験は、化学療法による治療歴を有するALK陽性非小細胞肺がん患者を対象に、国内13の医療機関で実施された。
同臨床試験は、推奨用量を決定することを目的とし
ステップ1(24例)、ならびにステップ1で決定された推奨用量の有効性および安全性を確認することを目的としたステップ2(46例)の2段階
(中外製薬ニュースリリースより)
(中外製薬ニュースリリースより)
で行われた。
その結果、300mgを1日2回投与する推奨用量が確認され、ステップ2を実施したところ、46例中43例(93.5%)で腫瘍縮小効果が認められた。CTCAEグレード3以上の副作用は好中球減少および血中クレアチンフォスフォキナーゼ(CPK)増加であり、頻度はいずれも46例中2例(4.3%)であった。(佐々木理恵)
▼外部リンク
中外製薬ニュースリリース
http://www.chugai-pharm.co.jp/hc/ss/news/detail