肥満症
肥満とは単に体重が多いことではなく、脂肪組織が過剰に蓄積した状態のことを指す。原因は遺伝因子と環境因子の両方が考えられるが、一般的に環境因子のほうが重要と考えられる。食べ過ぎによる肥満に加え、食べ方も原因となる。朝食を抜いて夜に多く食べるなどの「かため食い」は、食べた栄養が吸収されやすく、過剰エネルギーをもたらすことで肥満につながる。また運動不足による消費エネルギーの低下も原因となる。
肥満により、呼吸障害、2型糖尿病、高血圧、脂質異常症、高尿酸血症、痛風、動脈硬化症(心血管障害、脳血管障害)、脂肪肝などを発症する。
(画像はウィキメディアより)
肥満症治療剤発売
エーザイは、肥満症治療剤「BELVIQ(R)」(一般名:lorcaserin hydrochloride)について、米国で発売することを発表した。本剤は体格指数(BMI)が30kg/m2以上、あるいは少なくとも1つ以上の合併症を患うBMIが27kg/m2以上の成人患者の体重管理を目的とした食事療法と運動療法に対する補助療法として適応される。用法・用量は、10mg錠1錠を1日2回投与し、12週間の投与で5%の体重減少がなかった場合には投与を中止する。
申請に用いた約7,800人の患者を対象とした臨床第3相試験3試験は、食事制限および運動に加えて本剤投与群で、食事制限および運動のみのプラセボ投与群と比較して、1年後に5%以上体重が減少し、その後1年間体重減少を維持した患者の数が有意に多かった。主な有害事象(5%以上かつプラセボより多かった事象)として、糖尿病を有さない患者で、頭痛、めまい、けん怠感、吐き気、口渇、便秘、糖尿病を有する患者で、低血糖、頭痛、腰痛(背部痛)、咳嗽、けん怠感が認められた。(堤朝子)
▼外部リンク
エーザイ ニュースリリース2013年5月8日
http://www.eisai.co.jp/