ダイエットには水をたくさん飲むと良いと聞いたことはありませんか?水をたくさん飲むことで、満腹感が得られると全体の食事量が抑えられることで、減量に役立つという考え方です。
この「水神話」が、長期的にはどのくらいの信憑性があるかを確かめるために、12ヶ月間にわたって行われた調査があります。
スタンフォード大で行われた、ダイエットの調査、A TO Zのデータを、水を飲む量という視点で見てみました。 A TO Z とは、Atkins (超低炭水化物), Zone (低炭水化物、高タンパク質), Ornish (低脂肪), or USDA/Food LEARN (高炭水化物、低めの脂肪) という4タイプのレシピの成果を比べたもので、この調査でもっとも体重が減ったのは、Atkins (超低炭水化物)の方法をとった人でした。
この調査に参加した人で、25歳から50歳の173人が、調査開始時で1日あたりに飲む水の量が1リットル以下としていました。この人たちを対象に、2ヶ月、6ヶ月、12ヶ月時点で水や食物中の水分量をチェックし、スタート時からの水分摂取量の増減と減量の成果に関連があるかを調べました。
すると、水分摂取量が増えた人の方が、体重や脂肪の減少率が大きいことが分かったそうです。水を飲むことが全ての人のダイエットにつながるかは、まだ解明されきっていませんが、閉経前の女性であれば、ダイエット中に水分を多く摂るよう心がけると良さそうです。ただし、この研究はあくまでもダイエットと組み合わせたものであり、水を飲んだだけで痩せるという報告ではないことをお忘れなく………。(唐土 ミツル)
▼外部リンク
Drinking Water Is Associated With Weight Loss in Overweight Dieting Women Independent of Diet and Activity
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1038/oby.2008.409/full
Comparison of the Atkins, Zone, Ornish and LEARN Diets for Change in Weight and Related Risk Factors
http://nutrition.stanford.edu/documents/AZ_abstract.pdf