本紙は09年度に初めて共用試験が実施されて以降、実務実習対象者数につき各大学の協力を得て、実数の把握を進めてきた。一方、多くの大学では今回も12年度の試験結果について、各校ホームページ上にCBT、OSCEの実施日程、合格者数、最終合格者数などを掲載している。
今回も例年通り各試験の受験者数を含めて調査を行い、各受験者・合格者数および最終合格者数について8割以上の回答を得ているが、ここではCBT、OSCE合格者、最終合格者数を見た。
それによると、合格者数は74校(学部)で1万0323人と、11年度より減少した。なお、10年度調査の1万0801人(対象校72校)がピークで、これに比べ約480人減った計算だ。
各試験の合格者は、CBTが1万0329人、OSCEが1万0540人で、OSCEに比べCBTが少ない傾向が続いている。
前回調査より共用試験合格者数が1%程度減少したが、大学(学部)別に見ると増減の割合は異なっている。11年度に比べ20%以上増加したのは徳島大、東京大、東北大、岐阜薬大、福岡大、日本薬大、奥羽大の7校で、もともと受験者数の少ない国公立系を中心に若干名増加した形だ。このうち奥羽大は前回53人だったが、今回はその1・5倍の82人に増加した。
逆に、合格者数が減少した大学(学部)のうち、20%以上減ったのは10校、さらに30%以上も減少したのは城西国際大、長崎国際大、東京理大、千葉科学大の4校で、最も減少した城西国際大は134人から55人へと半数以下となった。
一方、前回調査では4年制学科卒業者で修士課程を経た後、特例受験で合格した学生は城西大、大阪薬大、近畿大の3校でトータル31人だった。しかし、今回調査では4年制併設の28校のうち、非公表とした1校、8日現在確認の取れなかった1校を除く16校において、1~15人が合格している。このうち二桁に達したのは1校を除く15校平均では3・8人だった。また、4年制学科卒業者の合格者がゼロとした10校では、その多くが、4年制学科卒業者の受験もゼロだと回答している。
表:2012年度 共用試験結果