体が柔らかいことは、健康にも良いと考えられています。体の柔軟性が低下すると、心身ともに病気にかかりやすくなり、怪我なども増えるとされています。このため、ストレッチを健康管理に取り入れている人もいるのではないでしょうか。
そこで、体だけでなく、心にも働きかけるニューロエモーショナルテクニック (NET)というケアをすることで、体の柔軟性が向上するかが調査されました。NETとは、カイロプラクティックの専門家が開発したもので、鍼灸やマッサージでも活躍する「経絡」や筋肉・骨格の使い方に働きかけることで、体だけでなく、心の癒やしも行えるとしたものです。
体と心の柔らかさの関連を調べるために行われた調査では、54人の参加者がNETを1回20分のセッションを2回受けるグループ、1回20分のストレッチを2回行うグループ、何も行わないグループに分け、前後での体の柔らかさを比較しました。
Sit-and-Reach-Test(足を伸ばして座って、前屈し、足のつま先と指先の距離を測るテスト) が、体の柔らかさの評価に使われました。
すると、NETを使ったグループでは、3.1センチの伸び、ストレッチグループでは2.3センチ、何もしなかったグループでは1センチの伸びが確認されました。体の柔軟性にターゲットをおいたストレッチのみの人たちよりも、心もリラックスしたと思われるNETグループの人の方が、体の柔らかさのスコアが良くなっていたのが印象的です。
心をリラックスさせると、体も柔らかくなるのかもしれません。柔らかな頭、柔らかな心、そして柔らかな体で健康に暮らしたいですね。(唐土 ミツル)
▼外部リンク
Improving General Flexibility with a Mindbody Approach: A Randomized, Controlled Trial using Neuro Emotional Technique(R)
http://journals.lww.com/nsca-jscr/Abstract/publishahead/