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第一三共、抗EGFR抗体ニモツズマブの肺がんと胃がんへの第3相臨床試験開始

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2013年05月03日 PM07:13

国内で第3相臨床試験を開始

第一三共株式会社(以下、)は、抗EGFR抗体「ニモツズマブ」の肺がんおよび胃がんを対象とする第3相臨床試験を国内において開始したことを4月25日、発表した。

ニモツズマブはキューバのCIMAB社で創製され、ヒトEGFRに対する組み換えヒト化IgG1モノクローナル抗体で、EGFRを標的とする分子標的薬である。第一三共は2006年に同薬の開発・販売権をCIMAB社とカナダのCIMYM BioSciences社から取得した。

海外では、頭頸部がんや悪性脳腫瘍、食道がんの治療薬として承認されている。

(この画像はイメージです)

肺がんと胃がんを対象にした第3相臨床試験

切除不能な局所進行肺扁平上皮がん患者を対象とする第3相臨床試験は、国内の約60施設で、約420例を対象に実施される。一次治療として、ニモツズマブと同時化学放射線療法との併用療法の有効性とプラセボと同時化学放射線療法との併用療法を比較検討。

EGFR過剰発現の進行・再発胃がんおよび胃食道接合部がん患者を対象とする第3相臨床試験(ENRICH試験)は、日韓共同で実施され、日本および韓国の約40施設で、約400例を対象に実施される。

二次治療として、ニモツズマブとイリノテカン塩酸塩水和物(以下、イリノテカン)の併用療法の有効性を、イリノテカン単剤療法と比較検討する非盲検ランダム化比較試験である。韓国ではKuhnil Pharmaceutical 社が開発にあたる。

両試験とも、主要評価項目は、全生存期間(OS)、副次評価項目は、無増悪生存期間(PFS)および安全性である。

EGFRとは

EGFRは、細胞の増殖や成長を制御する上皮成長因子(EGF)を認識し、シグナル伝達を行う受容体である。EGFRの発現は上皮系、間葉系、神経系起源の多様な細胞でみられる。

EGFRは、特定のがんで高率に発現していることが知られており、特に、悪性腫瘍で過剰発現がみられる。例えば、頭頸部がんで36~100%、胃がんで33~74%、乳がんで14~91%の過剰発現がみられる。また、放射線照射によって活性化されることも示されており、放射線抵抗性の原因と考えられている。(太田みほ)

▼外部リンク

第一三共のプレスリリース
http://www.daiichisankyo.co.jp/news/detail/005949.html

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