乳がん患者のホルモン療法に対する耐性に効果
日本では、乳がんの罹患率、死亡率のいずれも増加傾向にあるが早期に適切な治療を行えば治癒する確率も高い疾患である。
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ノバルティス ファーマ株式会社(以下、ノバルティス ファーマ)は、4月26日、「アフィニトール(R)錠2.5mg、5mg」(以下、アフィニトール)を、新たに乳がん治療薬としての効能追加で承認申請を行ったことを発表した。
「アフィニトール」は、世界90カ国以上で承認されており(4月26日現在)、乳がん治療薬として欧米を含む60カ国以上で承認されている。
ホルモン療法に併用
日本では、乳がんの罹患率、死亡率のいずれも増加傾向にあるが早期に適切な治療を行えば治癒する確率も高い疾患である。
乳がんが再発、または転移した場合の治療は、病勢の進行を遅らせ、QOLを維持しながら延命することを目的とし治療を継続することとなる。しかし、最終的にはいずれのホルモン治療薬にも抵抗性となり、ホルモン療法を継続できないことが問題となっている。
「アフィニトール」は、mTORタンパクを標的とする、mTOR阻害剤。ホルモン療法に対する耐性メカニズムは、mTOR経路の過剰活性と関連があると考えられている。ホルモン療法に「アフィニトール」を併用すると、ホルモン治療薬の腫瘍増殖抑制効果が高まり、抵抗性を克服できることが期待されている。(佐々木理恵)
▼外部リンク
ノバルティス ファーマ株式会社プレスリリース
http://www.novartis.co.jp/news/2013/pr20130426_01.html