座り仕事をしている人は、心臓血管系の病気のリスクが高くなるそうです。しかも、かなりしっかりエクササイズをしていても、この影響は残るとのこと。
過去の報告からも、座っている時間が長い人では、心臓血管系の病気だけでなく、糖尿病のリスクが高くなることも知られています。
Journal of the American College of Cardiologyに発表された内容をtheheart.orgがまとめたところよると、調査対象となったのは、71000人の50歳から79歳の女性。1993年から1998年をベースラインとして、生活活動強度(1日に座って過ごす時間、エクササイズを行う時間の情報を含む)と、心臓血管系の機能の関連性を評価しました。
中間調査として、およそ12年後の数値を打ち出したところ、座って過ごす時間が1時間長くなるごとに、約0.02%心臓血管系の病気にかかるリスクが高くなり(ハザード率 1.02 (95% 信頼区間 1.01-1.03))、1週間の運動時間が1時間増えるごとに、リスクが約0.01%低くなる(ハザード率 0.990 (95% 信頼区間 1.01-1.03))という結果が出ました。単純に見れば、座る時間が1日1時間長くなると、運動時間を週に2時間増やさないと追いつかなくなってしまうのです。
例えば、1週間に7時間のウォーキングまたは、4-5時間のジョギングやランニングを行っている人たちでも、デスクワークなど1日の大半を座って過ごす人たちでは心臓血管系の病気のリスクが標準より高かったのです。
デスクワークが中心という人は、ちょっとした時間にオフィスの中を歩いたり、階段の上り下りをしたり、ランチの時に近くの公園まで出かけてみたり………と少しでも座る時間を減らす必要がありそうですね。(唐土 ミツル)
▼外部リンク
The Relationship of Sedentary Behavior and Physical Activity to Incident Cardiovascular Disease
http://content.onlinejacc.org/
Risk of sitting, benefit of running: Disconnect disclosed in WHI analysis(要無料ログインアカウント)
http://www.theheart.org/article/1527391.do