C型肝炎
C型肝炎は、C型肝炎ウイルス(HCV)の感染により肝臓の炎症が起こり、細胞が壊れて肝臓の働きが悪くなる疾患である。かつては感染経路は輸血や血液製剤が主であったが、HCV抗体をスクリーニングできるようになってからほとんどこの経路はなくなり、現在は、医療従事者の針刺し事故・入れ墨・覚醒剤静脈注射の回し打ちなどが原因である。潜伏期間は、30~150日、平均50日で、劇症化を示す場合もある。一旦慢性化すると自然治癒は困難であり、慢性肝炎から、肝硬変や肝細胞ガンへと進展していく。
検査方法は、HCV抗体の測定を行うことが主だったが、最近は、HCV抗原も測定可能となり、HCV抗体が陽性の場合、HCV抗原を測定する。
(画像はウィキメディアより)
C型肝炎ウイルスコア蛋白質キット
栄研化学は、臨床検査分野では世界初となる生物発光(ホタルルシフェラーゼ発光)酵素免疫測定法(BLEIA®法)を測定原理とした体外診断用医薬品として、C型肝炎ウイルス抗体キット『BLEIA®‘栄研’HCV抗体』をすでに販売しているが、これに続き、C型肝炎ウイルスコア蛋白質キット『BLEIA®‘栄
研’HCV抗原』を4月24日に発売する。
ホタルルシフェラーゼによる生物発光法の利点は、発光の量子収率が高いため、感度が数倍~数十倍高く、遺伝子検査に匹敵する感度を持ちながら、遺伝子検査よりも簡便・迅速かつ安価に測定できることである。遺伝子検査は、検体の取り扱いが難しいうえ、高価で、また、従来の免疫測定法であるHCV コア
蛋白質測定は、検出感度が不十分で、検体の前処理に煩雑な作業が必要だったが、本製品はこれらの問題を解消できる。(堤朝子)
▼外部リンク
栄研化学 ニュースリリース 2013年4月22日
http://www.eiken.co.jp/news/pdf/20130422