新たに設置する予防接種基本方針部会、研究開発および生産・流通部会の二つの部会で原案を検討し、分科会で議論を整理した上で、2013年内に計画の取りまとめを行う予定だ。
この日の初会合では、分科会長に川崎市健康安全研究所長の岡部信彦氏を選任。分科会のもとに「予防接種基本方針部会」「研究開発および生産・流通部会」「副反応検討部会」の三つの部会を設置することを了承した。
また、参考人として、ワクチンの製造や販売に携わる日本医薬品卸売業連合会、日本ワクチン産業協会等の参加を得ることも決めた。
その上で、1日に施行された改正予防接種法に盛り込まれた予防接種基本計画の策定作業に着手した。基本計画には、予防接種の総合的、計画的な推進に関する基本的な方向、国や地方公共団体等の役割分担、予防接種の適正実施に関する施策、予防接種の研究開発推進やワクチンの供給確保に関する施策等8項目を盛り込む。
今後、予防接種基本方針部会と研究開発および生産・流通部会の二つの部会で原案を検討し、同分科会で原案を確認した上で、年内に成案をまとめる。部会は、それぞれ年6~7回程度開催し、10月中に基本計画を取りまとめる予定となっている。
予防接種基本方針部会では、予防接種の推進に関する基本的方向や目標、研究開発および生産・流通部会では、予防接種の研究開発やワクチンの供給確保を進めるための基本的事項を集中的に議論する。
部会で検討した原案について、3回にわたって開催する分科会で整理し、年内に基本計画を策定したい考え。
分科会では、「ワクチンの同時接種や混合ワクチンについても基本計画の中できちんとした考え方を示してほしい」「小児だけではなく、成人も視野に入れたワクチン施策を盛り込んでいくべき」などの意見が出された。
次回会合から、本格的に基本計画の策定に向けた議論を具体化させる。
分科会は、旧感染症分科会予防接種部会が昨年5月に取りまとめた予防接種制度の見直しに向けた第2次提言を受け、予防接種部会を格上げしたもの。その下に部会を設置し、予防接種施策を総合的に評価、検討することになっていた。