ファーストフード産業の反乱により危ぶまれる健康な食生活
肥満が世界のあちこちで健康に悪影響を及ぼすとして問題視されるようになっていることは、多くの人が認識しています。この肥満の増加には、ファーストフード産業の成長が影響していると考えられています。
カナダでは、都市部と地方のティーンエイジャーの食生活の認識を調査したものがあります。これは、2007年から2009年の間に、13歳から19歳の女子77人、男子55人を対象に食生活についての質問を行ったものです。これを、ファーストフードの店舗が周りに多い都市部と、比較的少ない地方で、食生活に対する考え方に違いがあるかどうかを比較しました。
食生活の善し悪しに関するモラル意識が影響
その結果、食生活に関する考えに影響するのは、立地的にファーストフード店にアクセスしやすいことには関係が無いことが分かりました。それよりも、健康な食生活について理解しており、不健康な食生活を行うことに罪悪感を抱くかどうかが影響するそうです。
この調査から、育ち盛りの10代の子どもたちに、健康管理の必要性や、健康的な食生活について教育をきちんと行うことで、氾濫するファーストフード産業と共に生活していても、偏った食生活を避けることが可能であることが分かりました。理解や知識って、本当に大切なものですね。(唐土 ミツル)
▼外部リンク
“Too much of that stuff can’t be good”: Canadian teens, morality, and fast food consumption.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21689876