厚生労働省は、2月に開催した第10回ジェネリック医薬品品質情報検討会の概要を公表した。ファイザーの抗菌剤「ユナシン‐Sキット静注用1・5g」とその後発品8品目について、国立医薬品食品衛生研究所や地方衛生研究所の担当者で構成される製剤試験ワーキンググループ(WG)が純度試験を行った結果、製剤間の不純物の種類や量に大きな差はなかった。
純度試験の対象となった後発品は、▽ケミックスの「ユナスピン静注用1・5g」▽沢井製薬の「ユーシオン‐S静注用1・5g」▽Meiji Seikaファルマの「スルバシリン静注用1・5g」▽大原薬品工業の「ピスルシン静注用1・5g」▽マイラン製薬の「アンスルマイラン静注用1・5g」▽サンドの「スルバクタム・アンピシリン静注用1・5g『サンド』」▽日医工の「ピシリバクタ静注用1・5g」▽シオノケミカルの「スルバクシン静注用1・5g」――の8品目。
また、糖尿病用薬、高脂血症用剤について、先発品と後発品の品質が検証していることも報告した。
糖尿病用薬で試験の対象になっているのは、▽グリメピリド錠▽ナテグリニド錠▽アカルボース錠▽ブホルミン塩酸塩錠▽メトホルミン塩酸塩錠▽ピオグリタゾン塩酸塩錠▽ファモチジンOD錠▽アロプリノール錠▽タムスロシン塩酸塩――の9種類で、高脂血症用剤はベサフィブラート錠が対象。いずれも溶出試験を行っている。
一方、治療領域別に先発品と後発品の品質について定量的に評価することになっているが、今後の検討品目として、新たに抗不安薬、睡眠薬、精神神経用剤、片頭痛薬を対象とし、販売数と後発品数を考慮して選定することを了承した。
複数の規格がある製剤については、臨床現場において汎用性の高いものを選択し、試験を実施する品目・規格は次回検討会で報告することとなった。