東京、4月12日
大塚製薬株式会社(以下、大塚製薬)は米国FDAに、常染色体優性多発性嚢胞腎(以下、「ADPKD」)の治療薬として提出したトルバプタン(販売名未定)の承認申請が、優先審査を認められた上で受理されたことを発表した。
提出されたデータには、昨年11月、ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン誌に掲載された第3相臨床試験の結果が含まれる。同薬は、選択的にバソプレシンV2-受容体を阻害することによりcAMPの産生を抑え、嚢胞の増殖と増大を抑え、疾患の進行を遅らせると考えられている。
(Wikiメディアより引用)
「ADPKD」は、腎臓に多数の嚢胞ができ腎臓が大きくなる。次第に腎機能が低下し、最終的に腎不全に至る高血圧や腎臓の痛みなどを特徴とする遺伝性の疾患である。遺伝性の疾患のなかでも頻度が高く1,000~4,000人に1人が患っていると推定され、日本には約31,000人(※1)の患者さんがいる。
「ADPKD」の治療薬としてのトルバプタンの新薬申請(NDA)は、処方薬ユーザーフィー法(PDUFA)による優先審査が認められたため、申請より6カ月(2013年9月1日予定)で可否を通知される予定。
※1.Higashihara E, et al. Prevalence and renal prognosis of diagnosed autosomal dominant polycystic kidney disease in Japan. Nephron. 1998;80:421-7.
(佐々木理恵)
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