ミトコンドリア病治療薬開発に朗報
大日本住友製薬株式会社(以下、大日本住友製薬)は、3月28 日夜、Edison Pharmaceuticals, Inc.(以下、エジソン社)が創製し、ミトコンドリア病治療剤として開発中の「EPI-743」と「EPI-589」について、研究・開発・販売権のライセンス契約を締結した(日本を対象)。
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大日本住友製薬は、契約一時金として35百万ドルを、またエジソン社が実施する「EPI-589」の開発活動に対する費用の一部として15百万ドルをエジソン社に支払う。また、開発の進展に応じた開発マイルストンとして、適応症毎に10~35百万ドルを支払う。
販売後は販売額に応じたロイヤルティと共に、販売額の目標達成に応じた販売マイルストンとして合計で最大460百万ドルを支払う可能性がある。同社の2013年3月期業績予想に変更はない。
「EPI-743」と「EPI-589」について
「EPI-743」 は、有効な治療薬の無い致死的な希少疾患である「リー脳症」をはじめとするミトコンドリア病に対して世界初の治療薬になることが期待されている。「EPI-743」は、ミトコンドリアの機能低下により発生した酸化ストレスを除去することで効果を発揮する。
エジソン社は、現在、米国と欧州において、ミトコンドリア病の一種である「リー脳症」を対象に第2b相臨床試験を実施している。
「EPI-589」は「EPI-743」 に続く次世代の、酸化ストレスを除去する化合物で、エジソン社で前臨床試験を実施している。今後は酸化ストレスに起因する精神神経疾患などへの適応も期待されている。
ます。(佐々木理恵)
▼外部リンク
大日本住友製薬株式会社プレスリリース
http://www.ds-pharma.co.jp/pdf_view.php?id=493