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ビフィズス菌抗がん剤の臨床試験が米国で開始

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2013年04月01日 PM02:13

ビフィズス菌抗がん剤APS001F

株式会社アネロファーマ・サイエンスが組み換えビフィズス菌抗がん剤APS001Fの臨床第1相試験を米国で開始した。進行性や転移性の固形がん患者を対象にAPS001Fの安全性、認容性を検討すると同時に抗腫瘍効果も確認する。

APS001Fはビフィズス菌を形質転換してシトシンデアミナーゼ酵素を発現した組み換えビフィズス菌抗がん剤である。ビフィズス菌が酸素のない環境で成育する嫌気性菌であることから、APS001Fを静脈から投与すると酸素の少ない固形がんに集積し、シトシンデアミナーゼ酵素を発現する。

さらに5-フルオロシトシンを経口投与すると、抗がん作用のない5-FCはシトシンデアミナーゼ酵素によって固形がん部位で抗がん剤5-フルオロウラシルに変換して、抗腫瘍効果を発揮する。

APS001Fを用いると、高濃度の5-FUを固形がん部位のみに持続的に維持できるため効果は高く副作用は低減する。

固形がんの低酸素環境

がん細胞の増殖が速すぎて腫瘍血管を形成できずに惰弱な血管が形成された場合、固形がんは低酸素環境になる。すると抗がん剤ががん細胞まで運ばれないから固形がんは化学療法への抵抗性を示す。放射線治療の場合は酸素に強く依存するので、低酸素環境のがん細胞は放射線治療に抵抗性を示すことになる。

また、がんの低酸素環境はがん細胞の転移や正常組織への浸潤を促す。従って、低酸素環境ががん克服のテーマとなり、低酸素環境を標的とする抗がん剤も開発されているがまだ成功していない。

APS001Fは固形がんの低酸素環境を標的とした新しいコンセプトの抗がん剤でその進展を期待されている。(馬野鈴草)

▼外部リンク

アネロファーマ・サイエンスプレスリリース
http://prw.kyodonews.jp/

アネロファーマ・サイエンス
http://www.anaeropharma.co.jp/

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