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抗うつ薬6種、若年層への投与は慎重にと厚労省発表

読了時間:約 1分11秒
2013年03月31日 PM05:13

小児等への投与に関して、関連団体へ通知

厚生労働省が3月29日、SSRIなど6種類の抗うつ薬について、「使用上の注意」の改訂を要請したことを発表した。小児等若年層へのこれらの投与は慎重に検討する必要があることを追記するよう求めている。

これは、海外の臨床試験において、子どものうつ病患者への有効性が確認できなかったという報告を受けての措置で、同省では、日本製薬団体連合会安全委員会委員長あてに、対象となる医薬品の添付文書に記載するよう指示、医療関係者への注意喚起を行うこととした。

1999年以降の国内承認薬6種が対象

対象とされている抗うつ薬は、エスシタロプラムシュウ酸塩(レクサプロ)、塩酸セルトラリン(ジェイゾロフト)、デュロキセチン塩酸塩(サインバルタ)、フルボキサミンマレイン酸塩(ルボックス、デプロメール)、ミルタザピン(レメロン、リフレックス)、ミルナシプラン塩酸塩(トレドミン)【以上()内はいずれも主な製品名】の6種類。このうちエスシタロプラムシュウ酸塩は12歳未満への投与を、他5種類は18歳未満への投与を慎重にすべきとした。

これらは1999年以降に国内で承認された医薬品で、SSRI(セロトニン再取り込み阻害薬)やSNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)などとよばれる、新しいタイプの抗うつ薬である。

ただし厚生労働省では、今回こうした措置をとったが、重大な副作用が報告されたわけではないとし、これらの薬を処方されているにもかかわらず、服用を自己判断で中止したり、量を減らしたりすると、不安・焦燥・興奮・錯乱などの精神障害や、耳鳴り・電気ショックのような知覚障害などが現れることもあるため、服用中の患者やその家族は、医師の指示に従うことが重要と呼びかけている。(Yuk.)

▼外部リンク

厚生労働省 報道発表資料
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/

日本製薬団体連合会
http://www.fpmaj.gr.jp/

 

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